基本情報
第59回「京の冬の旅」では、「古都京都の文化財」が世界遺産に登録されてから30周年を迎えるのを記念して、世界遺産寺院の通常非公開の文化財を特別公開。また再興20周年を迎える「洛陽三十三所観音霊場」の寺院にもスポットをあて、普段は見学できない庭園、仏像、襖絵、建築など様々な文化財が期間限定で特別公開されます。
京都観光Navi 公式サイト
観光客が比較的少なくなる夏と冬に実施されている毎年恒例のキャンペーン。
寺社仏閣で非公開文化財の特別公開を実施。
文化財の公開だけでなく体験イベントや多彩な特別プランなどもある。
当サイトでは非公開文化財特別公開の仏像関連についてご紹介。
予約優先や完全予約制の寺院もあるため事前に確認を。
日程
2025年1月10日(金)~3月18日(火)
10:00~16:30(16:00受付終了)
*慈照寺(銀閣寺)本堂・弄清亭
2月8日(土)~3月18日(火)
【WEB予約優先制】前日16時〆
・10:00~の部から15:30~の部まで1日6回設定 各所要約30分(各回定員27名程度・受付は各回15分前から開始・完全入替制)
・ご案内開始時間10:00/11:00/12:00/13:30/14:30/15:30
*清水寺 随求堂
9:00 ~ 16:30(16:00受付終了)
*頂法寺(六角堂)
3月15日(土)は拝観休止
*鹿苑寺(金閣寺)方丈
2月8日(土)~3月18日(火)
*龍安寺 仏殿・西の庭
3月10日(月)~18日(火)は茶室「蔵六庵」と「龍頭龍尾図」の特別公開に変更
また、通常拝観受付を15:45までにお通りください
*仁和寺 経蔵・五重塔
1・2月10:00 ~ 16:00(15:30受付終了)
3月10:00 ~ 16:30(16:00受付終了)
*東寺 五重塔
8:30 ~ 17:00(16:30受付終了)
*醍醐寺 三宝院
1・2月
9:00~16:30(16:00受付終了)
3月
9:00~17:00(16:30受付終了)
※弥勒堂のみ法要等のため30分程度拝観できない場合あり
料金
1ヶ所 大人 800円
1ヶ所 小学生 400円
(一部団体割引あり)
*清水寺 随求堂
大人500円
小中学生300円
*仁和寺 経蔵・五重塔
大人(大学生以上)1,000円
高校生以下無料
*龍安寺 仏殿・西の庭
大人(中学生以上)400円
小学生200円
※別途通常拝観料要
大人600円/高校生500円/小中学生300円 団体割引なし
*東寺 五重塔
大人(大学生以上)800円
高校生700円
小中学生500円(通常公開部分を含む)
*醍醐寺 三宝院
大人(中学生以上)800円
小学生無料
※別途「三宝院」通常拝観料要
小学生以上600円 団体割引なし
URL
第59回 京の冬の旅公式サイト
第59回 京の冬の旅:JRおでかけネット
特別公開箇所(仏像関連のみ)
建仁寺 西来院(けんにんじ せいらいいん)
鎌倉時代中期、本格的な禅を日本に広めた中国の禅僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が創建した建仁寺の塔頭寺院。江戸時代前期に造られた「蘭渓道隆坐像」を祀る方丈の天井には、迫力ある「白龍図」が描かれている。また方丈南側には、中国の霊山・峨眉山(がびさん)から運ばれた巨石を据えて、昭和の名造園家・中根金作(なかねきんさく)の流れを汲む「中根庭園研究所」作庭の「峨眉乗雲(がびじょううん)」が広がる。「京の冬の旅」期間限定で「蘭渓道隆頂相」などの寺宝も特別展示される。
仏像
蘭渓道隆坐像
アクセス
京都市東山区大和大路通四条下る小松町590
■鉄道
京阪本線「祇園四条」駅1番出口より徒歩約5分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅からバス利用
市バス「東山安井」バス停より徒歩約6分
清水寺 随求堂(きよみずてら ずいぐどう)
本堂(国宝)「清水の舞台」で有名な平安遷都以前創建の名刹。今冬、随求堂の本尊「大随求菩薩(だいぐいずぼさつ)坐像」が特別に御開帳される。「衆生のあらゆる願い(求め)に随い叶えてくれる」という秘仏で、2018年に222年ぶりに公開されたほかに近年居開帳(いがいちょう)の機会がない。江戸時代中期に作られた八臂(はっぴ)(八本の腕)の像で、梵(ぼん)字(じ)を描いた円形光背を背に獅子蓮華(ししれんげ)台座に座る姿が美しい。随求堂の堂下では、大随求菩薩の胎内に見立てた暗闇の中を数珠を頼りに回る「胎内巡り」を行うこともできる。
仏像
大随求菩薩(だいぐいずぼさつ)坐像
URL
清水寺公式サイト
アクセス
京都市東山区清水1丁目294
■鉄道
京阪本線「清水五条」駅より徒歩約25分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅からはバス利用
市バス「五条坂」バス停より徒歩約14分
頂法寺(六角堂)(ちょうほうじ(ろっかくどう))
飛鳥時代、聖徳太子の創建と伝わる市内屈指の古刹。六角宝形造(ろっかくほうぎょうづくり)の本堂は明治10年に再建されたもので、中央の厨子には本尊・如意輪観世音菩薩像を安置しており(秘仏 非公開)、厨子の前に御前立(おまえだち)が祀られている。平安時代後期の毘沙門天立像(重文)と地蔵菩薩立像も安置した荘厳な空間で、今回は本堂内陣部分に入って拝観できる。
六角堂は「いけばな発祥の地」で現在も華道家元池坊の拠点となっており、「京の冬の旅」期間中、隣接する「いけばな資料館」での寺宝特別展示もみどころ。特に、像の背面に本尊(秘仏)を体内に納入することのできる蓋の付いた空間があることから「鞘仏」と呼ばれる「本尊御前立 伝弘法大師作 如意輪観音像」や、「池坊専好立花図」(重文)など貴重な文化財が拝観できる。
※3月15日(土)は拝観休止
仏像
本尊 如意輪観世音菩薩像(御前立)
国重文 毘沙門天立像
地蔵菩薩立像
URL
六角堂公式サイト
アクセス
京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248
■鉄道
京都市営地下鉄「烏丸御池」駅5番出口より徒歩約3分
阪急京都線「烏丸」駅21番出口より徒歩約5分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
市バス65系統「烏丸三条」バス停より徒歩約約2分
平等寺(因幡堂)(びょうどうじ(いなばどう))
平安時代の貴族・橘行平が、因幡国(鳥取県)で海中から発見した薬師如来像を祀ったのが起こりと伝わる古刹。それが創建当初から残る本尊・薬師如来立像(重文)で、コロの付いた厨子の中に納められ頭巾をかぶった藤原時代の一木造の像である。鎌倉時代の清凉寺式釈迦如来立像(重文)、如意輪観音像(重文)など優れた仏像彫刻も残されている。また観音堂に祀られた二体の十一面観音菩薩像も特別公開。『因幡堂縁起』絵巻、愛染明王坐像ほか平等寺に伝わる寺宝も特別展示される。
仏像
国重文 本尊 薬師如来立像
国重文 清凉寺式釈迦如来立像
国重文 如意輪観音像
観音堂 十一面観音菩薩像二躯
URL
因幡堂平等寺公式サイト
アクセス
京都市下京区因幡堂町728
■鉄道
京都市営地下鉄烏丸線「四条」駅5番出口より徒歩約3分
京都市営地下鉄烏丸線「五条」駅1番出口より徒歩約5分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
市バス「烏丸松原」バス停より徒歩約3分
地蔵院(椿寺)(じぞういん(つばきでら))
奈良時代の高僧・行基の創建と伝わる由緒ある寺院。1本の木に色とりどりの花が咲き花びらが一片ずつ散ることから「五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)」と呼ばれる名木は、豊臣秀吉が寄進したものと伝わり、「椿寺」の愛称で親しまれてきた。
江戸時代の本尊・五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来像は頭部の螺髪が伸びた大きな髪型が特徴。また観音堂には、慈覚大師円仁の作と伝わる一木造の十一面観世音菩薩立像が雨宝童子(うほうどうじ)、春日龍神(かすがりゅうじん)とともに祀られている。
仏像
本尊 五劫思惟阿弥陀如来像
十一面観世音菩薩立像
地蔵菩薩立像
アクセス
京都市上京区今出川通烏丸東入
■鉄道
嵐電(京福電鉄)「北野白梅町」駅より徒歩約3分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
市バス「北野白梅町」バス停より徒歩約3分
鹿苑寺(金閣寺)方丈(ろくおんじ(きんかくじ)ほうじょう)
室町幕府三代将軍・足利義満山荘が禅寺に改められたもので、金色に輝く舎利殿「金閣」や庭園(特別史跡・特別名勝)で知られる相国寺の山外塔頭。特別公開される江戸時代建立の方丈は鹿苑寺の本堂にあたり、狩野外記(げき)(壽石敦信(じゅせきあつのぶ))が描いた「香山九老図」「仙人高士図」などの襖絵や、日本画家・石踊達哉(いしおどりたつや)氏と森田りえ子氏が手がけた四季の花の杉戸絵で飾られている。
室町時代の相阿弥作庭とも伝わる枯山水庭園や、義満が盆栽として愛でたものと伝わる「陸舟(りくしゅう)の松」の姿の美しさもみどころ。所蔵の寺宝も特別展示される。
※2月8日(土)~3月18日(火)の公開
仏像
不明
URL
金閣寺公式サイト
アクセス
京都市北区金閣寺町1
■鉄道
嵐電(京福電鉄)「北野白梅町」駅より徒歩約21分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
市バス「金閣寺道」バス停より徒歩約5分
龍安寺 仏殿・西の庭(りょうあんじ ぶつでん・にしのにわ)
「虎の児渡しの庭」とも呼ばれる、白砂に15個の石を配した石庭(史跡・特別名勝)で世界的に有名な寺院。
特別公開の仏殿は、昭和56年再建の総檜造の建物で、天井には墨と金泥で龍が描かれており、その奥の昭堂(しょうどう)には慶派の作と伝わる本尊・釈迦如来像を安置している。仏殿西側に広がる「西の庭」は、室町期の庭を復元した回遊式庭園で、龍安寺を創建した室町幕府管領(かんれい)・細川勝元の木像を祀る細川廟が建つ。
また、3月10日(月)~18日(火)は茶室「蔵六庵(ぞうろくあん)」と江戸時代の狩野洞雲(かのうとううん)(益信)筆の水墨画「龍頭龍尾図(りゅうとうりゅうびず)」の公開に変更。
蔵六庵は、中板(なかいた)に炉が切られた四畳の茶席で、露地には「吾唯足知(われただたるをしる)」の禅の格言を謎解きに図案化した、水戸光圀寄進の「知足のつくばい」が据えらえている。「龍頭龍尾図」は、江戸中期の火災で焼失した方丈の襖絵「雲龍図」」の一部だったもので、暗夜の火中で手探りで襖絵数面を持ち出したところ、偶然にも頭と尾の揃った龍の絵であったため大切に伝えらえてきたという。
※3月10日(月)~18日(火)は茶室「蔵六庵」、「龍頭龍尾図」の特別公開
仏像
本尊 釈迦如来像(仏殿)
URL
龍安寺公式サイト
アクセス
京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13
■鉄道
嵐電(京福電鉄)「龍安寺」駅より徒歩約9分
■バス
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
市バス59系統「龍安寺前」バス停より徒歩すぐ
市バス「立命館大学前」バス停より徒歩約8分
仁和寺 経蔵・五重塔(にんなじ きょうぞう・ごじゅうのとう)
真言宗御室派総本山で「御室御所」と呼ばれ代々皇室から住職を迎えた門跡寺院。特別公開の経蔵(重文)は「天海版一切経(てんかいばんいっさいきょう)」を納めるお堂で、八角形の回転式輪蔵(りんぞう)や描かれた壁画の細部まで往時の色彩をとどめている。また五重塔(重文)は近世五重塔の代表作とされ、高さ約36mの塔の各層の屋根の大きさがほぼ同じという、細身で調和のとれた優美な姿。美しい極彩色の仏画で飾られた塔内部は、中央の心柱(しんばしら)を囲むように四天柱(してんばしら)が塔を支え、胎蔵界(たいぞうかい)五仏が安置されている。
※1/24(金)10:00~12:00は拝観休止
仏像
胎蔵界(たいぞうかい)五仏
URL
仁和寺公式サイト
アクセス
京都市右京区御室大内33
■鉄道
嵐電(京福電鉄)「御室仁和寺」駅より徒歩約3分
■最寄りバス停
JR京都駅、阪急河原町駅、近鉄京都駅から
JRバス、市バス「御室仁和寺」徒歩すぐ
東寺 五重塔(とうじ ごじゅうのとう)
真言宗総本山で世界遺産。平安京造営時に創建され、のちに弘法大師空海に下賜された。江戸時代再建の五重塔(国宝)は、高さ約55mの日本一高い木造塔である。特別公開の初層内部は極彩色の文様で彩られ、大日如来に見立てた心柱を囲んで金剛界四仏が安置されている。また薬師三尊像を祀る金堂(国宝)、21体の仏像が立体曼荼羅(まんだら)を形成する講堂(重文)も拝観できる。
仏像
金剛界四仏
八尊の菩薩
URL
東寺公式サイト
アクセス
京都市南区九条町1番地
■鉄道
近鉄京都線「東寺」駅より徒歩約8分
JR各線「京都」駅より徒歩約15分
■バス
市バス「東寺東門前」「東寺南門前」バス停より徒歩すぐ
醍醐寺 三宝院(だいごじ さんぼういん)
真言宗醍醐派総本山。三宝院は歴代座主が居住する「本坊」で、表書院(国宝)から望む庭園(特別史跡・特別名勝)は、代々天下人が所持した名石「藤戸石(ふじといし)」をはじめ豪壮な石組と刈込が見事な、桃山時代を代表する池泉式庭園である。今冬は、快慶作の優美な弥勒菩薩坐像(重文)を安置する弥勒堂(重文)に外陣(げじん)まで入って拝観ができるほか、江戸時代に造られた四畳半の茶室「松月亭(しょうげつてい)」も公開される。豊臣秀吉から贈られた「金の天目茶碗と天目台」など寺宝展示もみどころ。
仏像
国重文 弥勒菩薩坐像(快慶作)
URL
醍醐寺公式サイト
アクセス
京都市伏見区醍醐東大路町22
■鉄道
京都市営地下鉄東西線「醍醐寺」駅より徒歩約15分
■バス
京阪バス22・22A系統「醍醐寺前」バス停より徒歩すぐ
各線京都駅から京阪バス京都醍醐寺ライン「醍醐寺」バス停より徒歩すぐ